榎橋

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■所在地佐賀市材木二丁目8ー24 (榎森稲荷五社大明神)
■登録ID533

(昭55・3)もとの橋は(昭6・7)水ヶ江二、材木二。
 橋の西方、会所小路に大隈重信の生家と記念館がある。どの橋からも小路に入るには少し曲がりをつけ死角にしてある。これも佐賀城下町づくりの特徴である。橋の東北隅にお稲荷さんを祀る祠がある。中に「正一位榎森稲荷五社大明神」石造のご神体が安置され、側面に「慶応二年丙寅冬十一年吉日奉再建」(1866)の銘。昔、橋の東南に大きな榎が繁っており、社もそこにあった。榎橋から東への道路拡張で邪魔になるお稲荷さんを牛島天満宮へ返そうという町内(17班)の意見、橋近くに住む中山さんの夢に、お稲荷さんが牛島天満宮に帰りたくないと。そこで橋の北側に社を移すことにしたということである。
 稲荷さんは祭りは正月、5月、7月、9月のそれぞれ8日で、材木町17班で行う。昔は夏祭りの祇園は盛大で、水上舞台ができ、町内の人だけでなく踊り手や商売人も見え、佐賀ニワカの田代熊一一座は人気があった。「じろりの六日恵比須」「榎の八日稲荷」「中の橋の十日恵比須」といって昔は材木町の各班で豪華さを競いあっていた。昔の榎橋は反橋(太鼓橋)になり、橋下を自由に船が往来できるようにしてあった。

出典:熊谷 勝

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