牟田寄遺跡出土銅印

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牟田寄遺跡出土銅印

  • 牟田寄遺跡出土銅印

■所在地佐賀市大和町大字久池井 肥前国庁跡資料館
■文化財指定状況佐賀県 重要文化財
■文化財指定日平成24年4月24日
■登録ID5163

牟田寄遺跡は、佐賀市兵庫町にあり、標高3メートル前後を測る低平な沖積平野に立地する。当遺跡は、弥生時代、古墳時代、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、室町時代と多岐にわたる時代の遺構・遺物が確認されている。なかでも中心となるのは弥生時代後期で、特殊な柱穴構造を呈した掘立柱建物群等の遺構や、土器・木器などのおびただしい量の出土遺物などから、当該期に大規模な集落が展開していたことが明らかになっている。
また、大規模な谷地形(流路)があることがわかり、この部分の埋土中からは、貝層とともに各時代の土器、石器、自然遺物を多量に出土した。
これらの出土遺物に混じって、銅印が検出された。総高4.3センチメートル、印台高0.45~0.6センチメートル、印面方3.4センチメートル、重さ105グラムで、文字の解釈は確定していない。この銅印の所属する時期は、同一層位から出土した土器から判断すると9世紀から10世紀のものと推定される。
年代と印形態がほぼ合致すると考えられ、古代銅印の発達史を知る上でも貴重な資料である。