石造六地蔵 二基 

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石造六地蔵 二基 

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■所在地佐賀市鍋島町大字森田 東善寺
■文化財指定状況佐賀市 重要文化財
■文化財指定日昭和50年2月11日
■登録ID5161

東善寺の入口近くに参道をはさんで建てられている2基の石造六地蔵である。
宝珠、笠、尊像、中台、竿の5部分からなっているが、天正8年(1580)のものは宝珠を欠失する。総高は天正8年像2.14メートル、天正16年(1588)像2.25メートルである。
ともに笠は平面が六角形で、波形の勾配、尊像は立像で蓮台上に立つが、天正8年銘の蓮台は、間隔をおいた重弧文となっている。中台は、大花と小花とを交互に配した単弁の蓮華文で、浅鉢形の曲線を呈し、笠の曲線と微妙な調和を保っている。
竿の部分にそれぞれ次のように造立銘が陰刻されている。
・奉彫刻地蔵〇菩薩六体 良因妙顔禅定尼
天正八庚辰十月吉日〇〇〇〇〇妻
・伊藤孫三良 改名花盛淨映禅定門
天正十六年戊子六月十八日
天正8年と天正16年に造立されているこの2基の石造六地蔵は、六地蔵造立が隆盛であった天正年間の所産で、構造的に見て最も整っており、また他に余り例を見ない豪壮な作であるとともに彫像もすぐれていて、六地蔵の代表的遺品としてその価値が高い。