旧三省銀行(付属棟含む)一棟

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旧三省銀行(付属棟含む)一棟

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■所在地佐賀市柳町 佐賀市歴史民俗館
■文化財指定状況佐賀市 重要文化財
■文化財指定日平成11年5月25日
■登録ID5157

三省銀行は、明治15年(1882)7月に佐賀藩士柿久栄次を頭取として設立された三省社を、明治18年に正式の銀行に改めたものである。当初は順調な経営であったが、投機師専門の金融機関化し、明治26年(1893)、廃業するに至っている。
その後、この建物を買い取った杵島郡大日村の医師木塚紋太郎が、医院を開業し、昭和4年(1929)には池田医院となり、昭和51年(1976)まで営業を続けた。
建物は、三省社創業時の明治15年に新築されたもので、南面して建つ妻入り切妻造りの主屋の背面に、庭と土蔵などが設けられている。
医院時代が大半であるため、そのための改造が大きかったが、平成10年(1998)の解体修理により、新築時代の形状に復元することができた。内部は、佐賀の伝統的町家の形式である吹き抜けのある中の間を中心にしつつ、業務用建築らしい大らかな空間構成をとり、外部は上方に向かってふくらみを持つ屋根や、大胆な形状の窓など、人目を引く特異な表情を持つ。
このように、明治時代前期の息吹をも感じさせる、他に類例のない、個性豊かな建築物である。