肥前銀行
肥前銀行
■所在地佐賀市
■登録ID482
佐賀・柳河両藩の御用商人で、かたわら酒造業、両替業を営む県下屈指の富豪で、『金善』の屋号で知られていた弥富寛一およびその一族によって、大正4年5月27日資本金50万円で設立し、川副町早津江に本店を置いた。
大正6年2月1日呉服町に佐賀支店を開設した。大正9年2月1日に佐賀支店を本店とし、旧本店を早津江支店に変更し、その後神野に出張所を設けるなど営業基盤の重点を佐賀市に移し始めた。
米麦取り引き業者を中心に融資していたが、折しも、第一次大戦後の不況に続き関東大震災が起こり、先行きを考慮し、大正13年4月佐賀百六銀行と合併した。この合併は、佐賀百六銀行を代表する鍋島家と、肥前銀行の弥富家とが幕末から明治期にかけて深い関係にあることと、両行がともに杵島炭鉱に出資したことがあげられる。
大正13年9月には、佐賀百六銀行の本店を北掘端から肥前銀行本店のあった呉服町に移した。
出典:ふるさと循誘(P.126)