ホウライチク

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ホウライチク

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■所在地佐賀市嘉瀬町
■年代中世
■登録ID57

 筍が夏の土用頃に出るので、ドヨウタケとも言う。嘉瀬町ではオナゴタケとも呼んでいる。横にはう地下茎がないので、こんもりと茂る竹薮を形成する。日本原産ではなく、台湾、中国南部、タイ、フィリピンを原産地とする南洋竹(バンブウ)である。この竹は、火縄銃とともに中国南部から移入されたもので、鹿児島の島津義弘公が一朝有事のために家来たちの家に植えさせたのが発端である。のちに九州一円から四国南部の藩主が競って火縄銃とホウライチクを入手し分布が広められたと言われている。火縄を作るには、若い一年生のものの皮をはぎ、生のものを打ち砕いて縄をなうだけでよく、これを保存しておく。現在では防風、西陽避け、堀岸補強などの為、家の周辺に植えられている。また水鉄砲や紙鉄砲など子供の遊具を作るのに利用したり、キウリの垣や草花の支柱に利用している。筍は食べられるが、その習慣は無い。ホウライチクの竹薮は、平野部の特徴的な景観であり、圃場整備や宅地造成により近年その数が激減した。                       

出典:嘉瀬町史 (P.172〜P.173)