佐嘉城阯の楠(群)

  1. 指定文化財
  2. 佐賀県
  3. 検索結果
  4. 佐嘉城阯の楠(群)

佐嘉城阯の楠(群)

  • 佐嘉城阯の楠(群)
  • 佐嘉城阯の楠(群)
  • 佐嘉城阯の楠(群)

■所在地佐賀市城内 佐賀県
■文化財指定状況佐賀県 天然記念物
■文化財指定日昭和28年11月3日
■登録ID5324

佐賀地方には、古くからクスが生い茂っていたとみえて、8世紀前半に編集された『肥前国風土記』の佐嘉郡の条に「むかし、樟(くす)樹一株この村に生ゆ。幹枝秀でて高く、茎葉繁茂して朝日の影は杵島郡蒲川山をおおい、暮日の影は養父郡草横山をおおう…」と記されている。さらに、佐賀(佐嘉)という地名は、クスの巨木が生え栄えていることから「栄国(さかのくに)」と呼ばれるようになったことによると伝えている。
現在佐賀城跡一帯には、総数120株あまりのクスが生えている。特に、お濠のほとりには樹齢300年をこえると推定される巨木が並び生え、水面に濃い影を映し、県民に深い安らぎを与えている。
佐賀城阯のクスは、17世紀前半、かつて龍造寺(りゅうぞうじ)氏の居城(きょじょう)であった村中(むらなか)城を整備拡張して近世の佐賀城に構築したころに植えられたものと推定されている。大きいものでは、樹高26メートル、目通り幹回り6.5メートル、枝張り24.5メートルにおよぶものがあり、城下町佐賀を彩る由緒ある巨木群として価値が高い。