一本木遺跡出土湖州鏡 一面 (附)鑷子一点,土師器杯一点,土師器皿一点

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一本木遺跡出土湖州鏡 一面 (附)鑷子一点,土師器杯一点,土師器皿一点

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■所在地佐賀市大和町大字尼寺 佐賀市
■文化財指定状況佐賀県 重要文化財
■文化財指定日平成10年5月11日
■登録ID5305

一本木遺跡は、佐賀市大和町東南部の大字尼寺に位置し、弥生時代から鎌倉時代にかけての集落及び墓地が確認された。鎌倉時代の土壙墓から湖州鏡と鑷子、土師器杯、土師器皿などが出土した。
 湖州鏡の形態は猪目形の素文鏡で、長径10.5センチメートル、短径9.1センチメートル、厚さ0.4センチメートルである。下部に「湖州石家煉」の銘が陽鋳されているが、この文字は類例と比べて方向が異なっているのが特徴である。青銅製であるが、鏡面は白銀色を呈し、水銀を塗布している可能性が指摘されている。鏡の年代は中国の南宋代、共伴土器の年代は13世紀前半代である。
 鑷子は、鉄製で先端を欠損する。残存長7.0センチメートル。
 土師器杯は、口径14.5センチメートル、器高3.2センチメートル、底径9.0センチメートル。
 土師器皿は、口径8.7センチメートル、器高1.4センチメートル、底径6.8センチメートル、底部は共に回転糸きりで板状圧痕が残る。
これらの遺物は同時に出土した土師器から13世紀前半代のものと考えられ、鎌倉時代の墓制を知る上で貴重な遺物である。