絹本淡彩金立神社縁起図 一幅

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絹本淡彩金立神社縁起図 一幅

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■所在地城内一丁目 佐賀県立博物館
■文化財指定状況佐賀市 重要文化財
■文化財指定日昭和47年2月11日
■登録ID5128

金立神社縁起図は絹布3枚継ぎで、縦181センチメートル、横107センチメートル、軸装である。画面は上・中・下の3段に分けられ上段は金立神社上宮の景観、中段は金立神社下宮、下段は徐福上陸の場と3部から構成されている。大和絵に近い筆法であって細密に描かれ、多くの人物を配して動的に画面を展開させている。
金立神社の祭神にちなむ徐福伝説を描き、金立神社上宮の景観と信仰関係の遺跡を詳細に描写している。箱書によれば正保5年(1648)に鍋島茂笵がこの縁起図の箱を新調しているが、絵の構図や色彩等から見て、また現在金立神社下宮に移されている「蓬來島本地弁才天」の石造から考えて、この図は箱が新調された正保年間ごろの作成になるものと推定される。
一部に汚損の箇所があり、やや褐色がかっているが、神社や寺院などの縁起図としては県内所在のものとしては最もすぐれたもののひとつであり、近世絵画としてもその価値は高く評価されるものである。また、古い由緒を持った金立神社の信仰を研究する歴史的資料としての価値も高い。