綱敷天神さん

綱敷天神さん

■所在地佐賀市鍋島町蛎久
■登録ID2704

 蛎久の犬塚さん北裏、古賀さん宅の北に小竹が茂り、三方堀に囲まれているところが「綱敷天神」のあとであり、東側の堀を天神堀(てーじんぼい)と呼んでいる。
 察するに、菅原道真公が太宰府に流されるとき、船でこられ博多に上陸されたが、突然のことなので高貴な方を受けいれるところもない。とりあえず新しい船のとも綱をぐるぐるとまるく巻き、お迎えされた。そこで人々は、綱の上にお坐りになる天神様、綱敷天神と呼びあがめた。
 太宰府天満宮から蛎久に神霊を迎えるに当たり、綱をしき中宿的なところを設けたあとではないだろうか。こうしてここが綱敷天神といい伝えられているのであろう。

出典:鍋島町史p.306〜307