乙護社

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■所在地佐賀市大和町大久保
■登録ID2150

 乙護社の祭神は乙護法善神で、天竺(印度)の主、徳善大王15番目の王子である。法力のために使役され、又仏法を守護するために示現する童形の鬼神を「護法」という。「乙」又は「若」というのは幼童的な名を表わす接頭語である。乙護法は神通自在の人で、龍馬に乗り、虚空を駈けて東方に去られ、天竺の鬼門に当たる脊振山にとびつかれた。(この山はこの時、龍馬が背を振って3度空に向かっていなないたので、これは瑞相だということで脊振山と名付けられたとか)
 徳善大王の御后は弁財天の化身(生まれ代り)である。この大王夫婦は王子との別れを悲しまれ、龍樹菩薩に王子の行衛を尋ねられた。龍樹は「これより東、日本扶桑の国の西に当たる肥前の国背振山に垂跡されて(仏が衆生を済度するため本地から身を現わす)、衆生利益の大願を成就された」と答えた。
 その後、徳善大王・弁財天・乙護法らは仲よく脊振山の神に祭られるようになった。伝教大師が渡唐の時、この乙護法善神は「色赤くして鬼神のごとし、左の御手に鉄の杖をつき」現われになったという。                 (以上肥前州古跡縁起より抜粋要約)
 この乙護法善神を祀ったのが大願寺の乙護社であり、大久保のは弁財天乙護社となっている。

出典:大和町史P.836

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