佐賀食糧事務所政府倉庫(旧農林省米倉庫)

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佐賀食糧事務所政府倉庫(旧農林省米倉庫)

■所在地佐賀市栄町3-51(新家)
■年代現代
■登録ID1905

1 環境等
(1)環 境
 JR長崎本線佐賀駅から東へ徒歩5分のところに位置している。設立当時は、囲りの水田に倉庫の影を映す、のどかな田園の中にあり、市民に国立倉庫と呼ばれて親しまれてきた。しかし、現在(昭和63年当時)は都市計画により、市役所、農協会館等公共施設が隣接し、市内の中心街に変貌しつつある。このため、貨物専用駅が佐賀駅西方約4㎞の所に新設されるとともに、35年の歴史をもつ専用側線は撤去され、併せて、敷地も長崎本線によって分断され、荷さばき等の立地条件として悪くなった。
(2)最寄貨車扱駅
 長崎本線鍋島駅 当倉庫まで4.5㎞
2 沿 革
(1)設立当時の概況及び現在までの経緯
 当政府倉庫は、佐賀平野の中心地に位置し、昭和13年に建設され、過剰米対策のための米の備蓄を目的として設立されたものであり、建設に当たっては、農林省支弁により政府倉庫7棟(倉庫用地12,900㎡、建築面積4,200㎡、収容力6,800トン)その他附属設備等工費24万円余を投じて建設され、翌14年には専用側線も施設された。
 戦後、約2年半占領軍に、官舎1棟、政府倉庫2棟が接収され、その間、1号倉庫は物資倉庫、2号倉庫は娯楽施設等に使用されたという歴史をもっている。
 昭和47年、佐賀市の都市計画事業が実施されるにおよんで、3、4号倉庫が解体されるとともに、1、2号倉庫と5、6、7号倉庫が、長崎本線の高架線により分断されることになり、政府倉庫も5棟(倉庫敷地7,116㎡、建築面積3,061㎡、収容力4,860トン)となり、同時に専用側線も廃止され、現在に至っている。
(2)現在の状況(昭和63年当時)
 県内の需給操作用として、青森産米(4類)、北海道産米(5類)と、政府倉庫周辺の農業倉庫の収容力不足を補うため、県内産大粒大麦及び小麦並びに備蓄用外国産飼料大麦の搬入を図り活用しているが、年間を通してほぼ満庫に近い状態である。
3 倉庫規模、構造
  棟数 5棟
  倉番数 5倉番
  標準収容力 972トン×5倉番=4,860トン
  建物構造 木造平屋建、二重屋根
※政府倉庫は平成18年3月に解体となり、現在、一部は佐賀市の駐車場になっている。

出典:佐賀食糧事務所創立50周年記念誌

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