川上軌道・佐賀電気軌道

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川上軌道・佐賀電気軌道

■所在地佐賀市高木瀬町
■年代近代
■登録ID1805

 川上軌道が出来たのは、大正元年11月である。ルートは、国鉄佐賀駅(神野)を起点として、国道263号線を北上し、川上の官人橋を終点とする約8㎞余りの軽便鉄道であった。煙突の高い小型の蒸気機関車が普通1両の客車を牽引していた。春秋の日峯さんなどのお祭りのときには、2両、3両の客車を連結することもあった。
 乗務員は、運転手、カマ焚き、車掌の3人で定員は30名程度で、スピードは自転車並みであった。停留所は、起点の神野から、三溝、営所前(兵舎前)、館橋、上高木、三本松、福田、尼寺、惣座、都渡城であった。
 しかし、大正末期頃から一般の交通機関への要望が高まり、昭和4年佐賀電気軌道(株)の誕生とともに電車が走るようになったが、これも昭和12年バスに代わった。
 蒸気機関車や電車が走っていた頃、沿線の悪童達は鉛の玉などをレールの上に並べてペシャンコにして遊んだり、小石を並べて悪戯をしていたそうである。
 因みに、現在の館橋バス停付近の橋の下には、当時電車が走っていた名残ともいえるレールが2本埋っており、往時を知ることが出来る唯一の遺物がある。

出典:高木瀬町史 P117〜120地域の人からの聞き取り