江頭

江頭

■所在地佐賀市鍋島町江頭
■登録ID1720

 文献はないが、地名、屋敷跡その他から考えてみたい。
 江頭地区は東から西へ、東土井、新川(川)、荒巻、郷倉屋敷、西、修禅坊、古川(川)、大西屋敷と分布している。
 東土井は江頭地区で土地が一番高く、その中央に植木川の下流が流れている。この川は天井川で自然にできた川とは考えられない。多分灌漑用の人造川で、名前も新川である。古川が一番低い地所を流れていて自然にできた川らしく近くに郷倉屋敷、修禅坊、西、大西屋敷、南に伽らんの地名がある。郷倉座敷の鬼門に良神神社(現在移転)その北に、300年以上の樹令と思われる「もち」の大木があるところから、最初は、古川の川辺に水の便を得て村落が発達したものと考えられる。その後、新川、植木川の開発に伴って西部の民家が減り、東土井付近にふえ現在に至ったものと思われる。
 南部の大渡、なざまちも西部の伽らんから東へ移動したに違いない。
 なお東土井にある道祖神は当地開発の際、守り神としてお祭りしたかも知れない。
 また、今山出兵の道路として江頭西のあぁあ十れんを通って北へ進み将軍神社から勝楽寺に達したものと考えられる。
                                   

出典:鍋島町史p.333