てぼ

てぼ

■所在地佐賀市西与賀町
■登録ID155

てぼというのは、ビクのことで、獲物を入れる竹製の容器である。大きな獲物のない干潟魚撈で欠くことのできないものは、中に入り混んだ泥土を出し易いように底は格小目の小孔があいている。
ムツゴロウ、ワラスボ、ハゼ、貝類等を入れるテボには、普通蓋はないが、カッチャムツ等を入れるものには、身と同じように竹へゴで編んだ凹みのある蓋を用いる。
てぼの特殊なものは、ガンツケガニを入れるカニてぼである。カニがはい上がらないように竹へゴを縦にのみ並べ、胴部を3か所余り紐で組んで形を整え、胴部に僅かばかり膨らみのある特殊な構造である。

出典:西与賀の歴史とその周辺p65