新村

新村

■所在地佐賀市東与賀町新村
■登録ID1150

この村は大正5・6年の頃までは「作出新村」と称し、作出と新村の区長が毎年交替して務めていた。それだけにこの二つの集落は接近しており、歴史的にも因縁が深かった。その後二つに分村して現在の新村として独立したものである。
昔はこの村の北部に大きい堤防が東西に走り、西村落の住吉神社北側の土堤と連続していた。即ちこの堤防は住吉方面より新村全体の北側を東部に抜け、村落の東側より北方に向かい作出に達していた。しかしこの土堤も今ではすべて水田と化しているが、それに掛けられた井樋の樋管が残っていて、昔の面影を偲(しの)ぶことができる。横尾清輔の亡母の話を総合すると、その自宅付近に倉庫があったり、免田近くに郷倉もあったらしい。この付近は一面の海岸であって、大小の船が往来していたこと、その船舶には米俵を積んで運んでいた事も確実に覚えていると言う。

出典:東与賀町史P1198