祗園

祗園

■所在地佐賀市東与賀町
■登録ID1077

盛夏を迎えると疫病や害虫、風水害など災厄の発生しやすい季節となる。これらは怨霊や悪霊のしわざと考えられ祓い鎮める祗園の祭りが各地で行われる。祗園は牛頭(ごず)天王を祀る祗園社(八坂神社)の祭りであるが、8月1日を中心に天神さん、八幡さん、お稲荷さん、恵比須さん、三夜さんと氏神社や祠堂の夏祭りを広く祗園祭りと称している。
祗園の世話は青年の役割りで、前日から掃除をしオトチョーを替え提灯をかける準備をする。その年に青年入りをすませた青年が、名入りの提灯と酒1升を添えて奉納した。芝居や踊りもあり、子ども達は新しい祗園浴衣を着て夜店をめぐり、青年は芸者を呼んで賑わった。
今町では7月15日に、豆祗園といい子ども達が各戸より豆やお金を抜いてまわり、煮豆にしたり菓子を買って食べた。農家の戸主は西のお宮(伊勢太神宮)に肴を持ちよりお籠りをする。

出典:東与賀町史P1034