屋敷神

屋敷神

■所在地佐賀市東与賀町
■登録ID1039

屋敷地の一隅に祀られている神がある。稲荷・恵比須・中央・水神などまちまちであるが、旧家には中央神を祀っているところが多い。駒型・角柱型の石の中央に「中央」「中央尊」と刻んだもので俗に「チュウオウサン」と呼ばれており、艮(北東)または戌亥(北西)隅に祀られている。その取扱いは丁重でも粗末でも良くないとされ、正月や盆に花や餅を供えるぐらいであまりかまわなかった。
中央神の性格は明らかでないが、屋敷を守護する土地神の性格が強く屋敷地に悪霊のよりつくのを防ぐのであろう。
一説には、肥前盲僧が広めたもので地神陀物羅尼王子経に説くところの荒神が大地の中央にあって四季の土用をつかさどるという思想に基づくものと言われている。

出典:東与賀町史P1063