念仏塔

念仏塔

■所在地佐賀市東与賀町大野一区
■登録ID1038

浄土教では「南無阿弥陀仏」の名号を唱えることによって、誰でも極楽往生ができると説かれ、浄土教系の浄土宗・浄土真宗・時宗といった教団を通じて広まった。
大野一区に、阿弥陀如来の坐像と6字の名号を彫った寛文6年(1666)の念仏塔がある。
また、念仏を数多く唱えれば、それだけ多くの功徳が得られるという思想により百万遍念仏、二百万遍念仏が行われるようになった。その行法は2種ある。一つは一人が日を限って念仏を百万回唱える形であり、他の一つは大念珠を念仏講中の人びとが車座になって繰り回し、1顆ごとに念仏を唱え、全員の念仏の総計が百万回となったときを完了とした。近世以降は後者の形で、所定数に達したとき、その完了を記念して百万遍念仏供養塔が造立された。
上町若宮社境内に「奉唱念彿二百萬遍為菩提」(造立年不明)の念仏供養塔がある。
また、鍛冶屋天満宮境内に正徳元年(1711)の念仏塔がある。

出典:東与賀町史P1062