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[指定文化財][佐賀県][有形民俗文化財]は2件登録されています。
指定文化財 佐賀県 有形民俗文化財
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佐賀県内農耕生活用具 五一二点
重要有形民俗文化財
昭和40年頃から佐賀県農業試験場によって、県内の農具類、生活用具、古文書類の収集が進められ、その収集資料は約2000点にのぼっている。江戸中期から昭和初期を中心とした資料は体系的に整理され、常設展示されている。 これらの資料は、馬耕農地帯の佐賀平野、人力中心の白石平野・東松浦郡一帯の資料をはじめ県内各地の農耕生活用具であり、その原形をよくとどめている。特に、佐賀平野のクリーク地帯特有の「クリーク農法」は独特で注目をひく。 収集されている資料は①耕作・耕転用具②管理用具③収穫・調整用具④生活用具の四種に大別される。①は耕作、田植え関係の用具(鍬、鋤、馬鍬(まが)、田下駄)、②は施肥、除草、害虫駆除、揚水、泥土揚、運搬関係用具(がんづめ、誘蛾燈、足踏水車、泥土揚桶、鞍)、③は脱穀、選別、計量、農産加工用具(唐箕(とうみ)、唐臼、千歯(せんば)、扇風機、手箕、綿くり機)、④は農耕生活での衣食住に関する資料(手鏡、行燈、水甕(みずがめ))である。 いずれの資料も本県の風土的特徴をよく表し、農耕生活の推移、その発展過程を理解する上で欠かせないものが多い。
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大堂神社奉納北前型弁才船模型 一隻
重要有形民俗文化財
北前型弁財船の模型は、大堂神社に奉納されていたもので、10分の1の模型で、船底の墨書から、明治19年(1886)に制作されたものである。 17世紀以降、瀬戸内地方で活躍していた中・小型の地方的廻船の弁財船は、商品流通の増大に対応するため帆走性能等の向上をめざし改良が加えられていった。そのうち、日本海地域で発達、寛政されたものを北前型弁財船と呼ぶ。この模型は、北前型弁財船に特徴的な船首と尾が大きく反り、船首寄りに大きく開く前膨らみの線型を備えている。 明治期の特徴的な構造が随所に見られる。 大堂神社は筑後川を河口から9キロメートルほどさかのぼった諸富港に近い場所にあり、この模型は有明海からの海運を物語る極めて貴重な資料である。同種の奉納船の例は全国的にも少なく、その精巧なつくりから、当時の北前型弁財船の船型・構造、造船技術を探求する上でも貴重である。