宝専山仏心寺

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宝専山仏心寺

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■所在地佐賀市大財4丁目
■登録ID5392

仏心寺は元禄5年(1692)に創建された黄檗宗の寺院で、開山は禅厳和尚、開基は佐賀藩2代藩主鍋島光茂の子長行(覚樹院・餅木鍋島家)とされています。本尊は聖観世音菩薩です。山門の左側には元禄4年(1691)の刻銘がある地蔵菩薩立像があり、右側にも地蔵菩薩立像があります。
 禅厳和尚は領内の無縁仏の供養のために毎年七月十六日に大施餓鬼の法要を行っており、領民に志紙袋(喜捨袋)を回すことの許可を佐賀藩から得ていました(『佐賀県近世史料第10編第2巻』)。
 享保17年(1732)、蝗(いなご)の大発生により多数の死亡者を出す大飢饉(享保の飢饉)が起き、仏心寺でも数百人もの餓死者の弔いが行われました(『佐賀県近世史料大10編2巻』)。翌18年には、5代藩主鍋島宗茂が「御国家安全」「疫病転除」「餓死菩提」のため、仏心寺において大施餓鬼を実施しました。
 宝暦8年(1758)には、6代藩主鍋島宗教が享保の飢饉による餓死者・横死者のために「本州庶民累葬墓誌銘」の入った石碑を建てました。ただ、今ある石碑は明治時代に倒壊したため、その後新たに再建されたもので、詳細な墓誌銘はありませんが「本州庶民餓死累葬之墓」として今も敷地内にあります。

出典:豊福英二氏(郷土史の調査研究)

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