蓮池の由来

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蓮池の由来

■所在地佐賀市蓮池町
■年代中世
■登録ID341

蓮池に関係する地名はいつ頃から世に知られたのであろうか。『図書編』という古書に「肥前州法司奴一計(はすのいけ)あり。」とあるが、その起源、いわれは不明である。この場合、蓮ノ池が現在のどの範囲を指すか詳らかではないが、中地江から西、大字蓮池が主邑であることは間違いなかろう。また、地理的にみて、今から1.200年前頃の海岸線が佐賀江に沿うた線ではなかったかと推定されることから、1.200年以前より古い時代とも考えられるが、天平の初め頃出来たとみられる『肥前風土記』にその名が出ていないところから、まだ、目立った集落、地名はなかったのではなかろうか。
蒲田津については、『肥前風土記』に「神埼郡蒲田郷郡西に在り。第12代景行天皇巡幸のときから蒲田郷の地名が起こった。」とされている。また、同風土記にいう蒲田郷の地域については明確なことはわからないが、元広島大学米倉教授の研究になる「条里から見た肥前の郡、郷、里」によれば、「蓮池町蒲田津を主邑として餘江、柴尾を含み、直鳥の南に及び、城原川左岸の用作等にわたり条里の10里余りの地であったろう」と推定されている。いずれにしても相当古い土地柄であることは判明しているが、その頃の情況については殆ど知られていない。

出典:芙蓉P.60