鍋島の特産物

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鍋島の特産物

■所在地佐賀市鍋島町
■登録ID2669

 佐賀にはまるぼうろ、神埼にはそーめん、小城には小城羊羹がある。それぞれ各地の特産、名物のことで各地の代名詞のようになっている。
 鍋島は昔から野菜産地として知られている。蛎久牛蒡、増田蕪、植木茄子がそれである。増田の古老の話によると、青年時代には堀にある夏の浮草を集めて畑を深く掘って埋め、腐敗さして肥料づくりをして畑を肥やしたそうである。それも他の農業地帯と同じく、水ぐるまふみ、田の草とり、害虫消毒などの水田作業の余暇にさせられた。それはそれはいやな骨のおれるつらい仕事であったそうである。その様な重労働のために地元だけでは人手がたりず、季節労働者として毎年天草方面から出稼ぎに来る若者も数多くあった。その出稼若者たちの中から、実直健康な青年が見込まれてむこに選ばれた人も何人かある。そしてつい最近まで、作業歌として次の様な歌が残っていた。
  いやな鍋島 地獄の増田 なさけないのが 津留 角目

出典:鍋島町史p.167〜168