300年続く祭りの記録

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300年続く祭りの記録

■所在地佐賀市大和町
■登録ID2255

 川上地区に寛文5年(1665)「肥前国第一宮河上淀姫大明神假(仮)祭帳事九月二十五日」という淀姫社例祭に関する記録綴りと、明和7年(1770)の同様な記録綴りが残されている。
 いずれも和紙に毛筆で記録され、紙面は変色しているが、明和のものより100年も古い寛文の方の綴りが破損も軽く、文字も容易に読みとることができる。内容は淀姫社假祭りの「仕様定書」が書かれ、祭りの様式・準備・供物の種類と数量・食事の内容等が定められている。祭主(施主人)を当時「注連本」といっていたようで、これは1年ごとの順番制になっている。この記録は現在もなお受け継がれており、浮立・神楽などは中止されているが、会食の内容、会計等は明らかにされている。300年間の庶民の生活史として貴重な資料である。
 (記録の一部)
  注連本草富忠左衛門尉前二而改之
  寛文五年乙己九月廿五日
一、下田弐畝
右田天明七未年芹田喜平次同萬十奉寄附之畢
一、浮立鉦弐挺
右者安政三丙辰十一月御祭二付
 従副島萬兵衛同萬九郎奉寄附
   (吉富の副島万氏の祖父)

出典:大和町史p590〜591