佐賀導水事業

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佐賀導水事業

■所在地金立町友貞
■登録ID1815

 佐賀導水事業で特に重要な役割を果たすのは、洪水調整の役割を果たすことであり、高木瀬町平尾や小里地区の地権者も含まれていた。
 巨勢川調整池は、金立町友貞220万㎥の調整池を設置して、嘉瀬川に毎秒30㎥を、また、巨勢川には毎秒70㎥を強制排水する施設である。
・ 事業計画の推進は、昭和40年後期から地元説明が始まった。
・ 昭和49年に、国、県、市と共同で「沖田地区営農改善排水対策協議会」が、設立された。
・ その後、付近の地下水位調査、一筆調査など一連の事業や調査に地元の了解が得られ、平成元年から用地買収交渉が始まった。
・ この工事は、建設省(当時)の直轄工事として進められた。

※ 旧佐賀市は、洪水が発生しやすい地形であり、平均標高がほぼ3mで北に脊振の山並み、南に有明海を抱いている。
   北の脊振山系は、ほとんど花崗岩系で保水力が乏しく、雨水はすばやく旧佐賀市内方向に流れ出す。また、南の有明海は、干満の差が日本一でほぼ6mもあり世界でも5指に入る高潮の海だから、満潮時には海水が旧佐賀市内の方に逆流する。だから、旧佐賀市内を流れる主要河川には防潮水門を設置し、北方面から流入する排水を導水事業で、嘉瀬川に30㎥、巨勢川に70㎥を北の方でカットするための事業である。

出典:今泉松次自分史

佐賀導水事業は、筑後川、城原川及び嘉瀬川を導水路(管路及び開水路)で連絡する流況調整河川(総延長:約23キロ)で、洪水調節、内水排除、流水の正常な機能の維持と増進(河川維持流量及び河川水質浄化)、水道用水への補給を目的とし、佐賀平野の水管理を行う重要な施設を整備している。この事業の核となる巨勢川調整池は、佐賀県都である佐賀市の洪水被害軽減と内水被害軽減を図る重要な施設である。また、約55ヘクタールに及ぶ広大なスペースは動植物等の良好な生育・生息の場となっている外、縄文時代早期の遺跡である東名遺跡が埋蔵されている。

出典:巨勢川調整池パンフレットより