有明海の漁業

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有明海の漁業

■所在地佐賀市諸富町
■登録ID1567

有明海は海面積が狭い割りに、筑後川、嘉瀬川、六角川、塩田川などの注入している河川が多いので、栄養塩類に富み、魚貝類の天然飼料が豊富なため、稚魚の育成に適している。
ここには、また、外洋性の魚類であるサワラ、ヒラ、グチなどが、生殖のために廻遊するし、餌を求めて、長期間、滞留するハモ、サヨリ、マボラ、ススキ、クロダイ、ヒラメなどが多い。
定住的な沿岸性魚類はハゼ類、アカグチ、メナダ(ヤスミ)などが非常に多い。
搦の古老の話では、「昔は有明海に恐シカゴト、魚ノオッタ」と聞いていたという。
また、有明海は干満の差が著しく、5.5m〜6mで日本一である。干潮時には広大な干潟(地先)が出現し、ここに各種の魚貝類が棲息し、ガタリュウ(干潟漁撈)が営まれている町村が多い。
有明海における沖合漁業は、最深部でも二十数メートルの沖合で行なわれ、水温は気温に左右されやすいので、魚群も気温によって移動する。それに早い潮流を利用して定置網や流し網漁撈などが小規模に営まれている。

出典:諸富町史P.1069