下平 マサ

  1. 人物
  2. 人物
  3. 検索結果
  4. 下平 マサ

下平 マサ

■所在地佐賀市久保田町
■登録ID1495

明治25年〜昭和51年(1892〜1976)助産婦
 杵島郡橘村大字大日の大木徳二の四女として出生。下平多作と結婚。
 明治44年10月、久保田町徳万(町西)において助産婦を開業。以来50余年の長きに亘り助産介助に従事し、こどもの取り上げ件数は1万数千件に及ぶ。最近は自宅分娩をする女性はほとんどないが、昭和40年代までは自宅分娩がほとんどで、衛生知識にも乏しかった当時は、母性の健康管理から育児指導に至るまで、助産を通じて衛生思想の向上に尽力した。昭和28年受胎調節実施指導員の資格を取得し、当地区域の家族計画推進のため昼夜を分かたず指導にあたり、とくに久保田干拓入植者の80世帯の指導にあたっては、交通機関もない地域で、連日愛用の自転車で往復10数キロの道程を通い指導に専念した。
 昭和10年から佐賀南部地区助産婦会支部長として、永年に亘り会の運営・後進者の育成指導に努められた功績が認められ、厚生功労者として勲六等宝冠章に叙せられた。夫多作も昭和46年自治功労者として叙熱を受ける。夫婦揃っての叙勲は稀である。享年84歳

出典:久保田町史 p.326