犬神供養塔

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犬神供養塔

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■所在地佐賀市西与賀町高太郎
■年代近世
■登録ID148

旧西与賀小学校の北方約30mの通称犬神堀の一角で竹やぶの中に所在している。古老によればこの場所は昔からたたりがあるから誰も近寄らないといわれている。
犬神供養塔は自然石に犬神と2字が印刻されている。建立年月日は不明であるが、この傍に建立されている「法界万霊」の石碑が江戸中期の享保6年(1721)に建立とあり、ほぼ同年代ではないかと思われる。
この建立の目的は明らかでないが、徳川5代将軍綱吉が、貞享4年(1687)に生類憐みの令を出しており、佐賀でも犬を集めて祀ったのでないかといわれている。
一方『日本国語大辞典』によれば、犬神憑物(つきもの)の現象の一つで、また憑物の動物の名称で、ネズミなどの姿をしているともいい、この目に見えない小動物が、他人に害をなすという。これをもつ者は女系を伝わって継承するもののようにいい、その家筋は犬神持ちと呼ばれて恐れられ、縁組などを忌避されてきた。このようなことは中国、四国、九州地方で多くいわれていたが、昨今ではこのようなことをいうものは何人もいない。

出典:西与賀の歴史とその周辺p53

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