上町

上町

■所在地佐賀市東与賀町上町
■年代近世
■登録ID1112

上町については貞享4年(1687)の郷村一覧に、実久村の中に「上町」の字名が出ている。したがってこの頃には既に村落としての形態ができていたのである。昔は小高い島であって、その周囲や真ん中辺りに縦堀や横堀が幾筋も流れていた。今日なお「島の内」とか「島の中」等の地名が残っているのはその事を証明している。やはり人間の生活上この堀が必要で、この邑の住宅のほとんどが堀岸にあったり堀を裏側に持っている。そしてこの村にも「郷倉」の跡(副島氏宅の北側)があったが完全に堀に囲まれて、出入口はただ一つに限られていたという。
世帯数が少ない小邑であるが、昔からの地域としては現在の船津南や今町付近にまで広がりがあったという。
この上町の住民は昔より教育にも関心が深く、妙福寺及び近くに久納塾があったが、実久(上町)分教場の所在地としても忘れてはならない。

出典:東与賀町史P1167