祗園

祗園

■所在地佐賀市東与賀町
■年代近代
■登録ID1107

鍛冶屋天神の祗園は、船津八幡宮の祗園と共に往時は非常に盛大であった。毎年8月1日には天神前の広場には、とうばた(紙凧)をはじめ、おもちゃ等の出店が並び、境内の北側の畑には踊り舞台もできて、夜は遅くまで賑わったものである。しかし、この祗園祭りも時代の推移とともに消え失せて、最後は大正5年で終止符を打ったのである。最後を飾るために各家々では紙で作った角燈籠の提灯を軒先に立て、ほのかなる献燈に誘われて老若男女の群れが浴衣がけで団扇片手に集い興じた姿は、なお今日でも旧き時代の名残として想い出されるのである。

出典:東与賀町史P1162