山の神

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■所在地佐賀市東与賀町下飯盛
■年代近世
■登録ID1035

下飯盛の集落入口に、大神宮・庚申などの石祠にまじって「山神社」「山神」と刻んだ神祠が2基ある。建立年は不明であるが、1基に「地蔵十一世 元春代」の銘がある。元春は天明8年(1788)に地蔵院11世住職を継いでいる(鍋島文庫 曹洞宗由緒)。
平野部における山の神信仰は、山村に住む民の信仰する山の神と違い、農耕神としての信仰がある。春、農耕の始まりに山から里に下って田の神となり、稲の無事生育を見守り、秋の収穫が終われば山に帰って山の神になるという伝承である。
このような信仰を背景として建立されたものかどうか不明であるが平野部において「山の神」の石祠は珍らしい。

出典:東与賀町史P1056