カササギ生息地

カササギ生息地

  • カササギ生息地

■所在地佐賀平野一帯 佐賀県
■文化財指定状況国 天然記念物
■文化財指定日大正12年3月7日
■登録ID5356

カサザキはカラス科に属し、カラスよりやや小さく、黒色に白斑のある翼を大きくはばたかせながら飛びかっている。
カササギはアフリカの北西部及び北半球の全域に分布しているが、地域差が強く、わが国では佐賀平野を中心に生息していて、他で見ることのできない珍しい鳥である。大正12年(1923)、天然記念物にその生息地として指定された。佐賀市・鳥栖市・神埼市・三養基郡・多久市・小城市・武雄市・杵島郡・鹿島市・藤津郡と福岡県の三潴郡・山門郡が範囲である。最近は唐津市・東松浦郡・伊万里市・西松浦郡はもとより熊本県や長崎県でも生息している。
カササギは勝烏(かちがらす)、勝鳥(かちどり)、肥前烏(ひぜんがらす)などと呼ばれて佐賀県民に親しまれ、昭和40年(1965)5月、県鳥に指定された。生息の起源については、豊臣秀吉の朝鮮出兵時に佐賀藩祖鍋島直茂らが持ち帰ったなどという人為的移設説や自然飛来説などがある。
繁殖期は1月から6月ごろまで、巣作りは早いもので12月に始まり高木や電柱上に営巣し、送電に支障をきたすこともある。無数の枯枝を組み合わせて作られた球形の大きな巣内に2月から3月ごろにかけて5~6個を産卵し雌が抱卵して、約20日ぐらいで孵化(ふか)し、4~5月頃を中心にヒナは巣立をする。