本村籠遺跡出土遺物 一括 (附)甕棺二基(五個)

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本村籠遺跡出土遺物 一括 (附)甕棺二基(五個)

  • 本村籠遺跡出土遺物 一括 (附)甕棺二基(五個)

■所在地佐賀市大和町大字尼寺 佐賀市
■文化財指定状況佐賀県 重要文化財
■文化財指定日平成5年3月31日
■登録ID5304

本村籠(ほんそんごもり)遺跡は嘉瀬川西岸にあたる佐賀市大和町大字池ノ上の低段丘上に位置する。
遺物として、多鈕細文鏡(たちゅうさいもんきょう)、青銅鉇(やりがんな)および碧玉管玉18個、青銅斧などが出土した。時期はそれぞれ弥生時代中期初、および前期末である。
多鈕細文鏡は面径10.5センチメートル。鏡背の上方に偏って2個の板状鈕をもち、縁は蒲鉾(かまぼこ)状縁である。鏡背の文様は大きくは内、外区に分かれ、共に精緻な細線で埋めつくされている。
青銅製鉇は幅2.1センチメートル、長さ3.4センチメートル。使用による研ぎ減りで長さを減じ、鋒は一方に偏った山形を呈す。
碧玉製管玉は18個あり、長さは4ミリメートルから7ミリメートル、径約3ミリメートルと小形である。
青銅製斧は刃部残欠、残存状態は長方形板状を呈し、幅4.2センチメートル、長さ2.6センチメートルまで残存する。この種の青銅斧としては我国唯一の出土例である。
これらの青銅器はいずれも、我国における出土例がきわめて少ない、特色ある朝鮮系青銅器であり、弥生時代前期末に始まる我国の初期青銅器文化が朝鮮半島文化のつよい影響によるものであることを如実に示す資料として貴重である。