お茶講

お茶講

■所在地佐賀市鍋島町
■登録ID2653

 これは昔から伝わっている農村の美しい特色の一つである。各地区のほぼ十戸単位の隣保班組織で、古賀とか小路とかじつことか呼ばれている。江戸時代の昔から残っている自治機関「十人組」の名残りらしい。結婚披露宴や出産、病気、不慮の事故発生の場合など、まずかけつけてくれるのは、このお茶講うちの人たちである。元来信仰的な講の集まりから起こった親睦会の様なものである。鍋島では、仏の供養とか出産とか日晴れとか、お彼岸とか旅行とか退院などの場合一切の配り物をして、隣近所に喜憂を分かち合うことで「遠い親戚より近い他人」という諺どおりであり、こんな美風はいつまでも残したいものである。

出典:鍋島町史p.180