馬頭観世音

馬頭観世音

■所在地佐賀市大和町
■登録ID2135

その名のように頭上に馬頭をいただいているが、当町北原のブロック堂内には弘化3年(1846)になる三面六臂(3面に6本の腕)の立像が安置されている。右上手に宝珠、下手に錫杖、左上手に鑓、下手に斧を持ち、中央の二臂は合掌している。正面頭上に馬頭をいただいた手の込んだ石像である。
 都渡城の宝塔山には陸軍大佐堤 清氏による日清日露戦死馬頭観世音の石仏が明治40年(1907)に建てられている。自然石になる馬頭観世音は町内各所に見受けられる。馬頭観昔は六観音の一つで、畜生道に落ちた死者を救うといわれたが、いつからか牛馬の守り本尊とされ、死馬牛の供養や牛馬の安全祈願から人間の交通安全祈願まで及ぼしている。

出典:大和町史P.560