川神祭り・ひや〜らんさん祭り

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川神祭り・ひや〜らんさん祭り

■所在地佐賀市久保田町
■登録ID1421

 4月から5月にかけて行われる。田植えが近づき、堀や川の水が満たされると、子どもたちの水の事故も増えはじめるので、水への感謝と水難防止の祭りが行われる。
 藁で作った舟や円座になまずや鯉を描いた幟を立て、なますや豆腐などの御馳走を乗せて、堀や川に流す。ドンコに藁舟を引かせることもあった。近所や親戚の子どもたちを招いてお茶講をして1日中楽しく過ごしていた。
 丁永においては、4月13日に藁で円座をつくり、円座の中に、ご馳走をのせ花を挿し線香をあげ、西丁永堀に浮かべて、「川にひゃーらんように(はいりこまないように)」と願い、夕方、若宮社に各家でつくったご馳走を持ち寄りお籠もりをしていた。昭和55年ぐらいまでしていた。
 中副の龍宮社は、ひゃーらんさんと呼ばれ水難よけの神として信仰されている。もとは、旧暦3月13日から1ヵ月間行われ近郷近在からの子ども連れの参拝人で賑わっていた。石祠の前にはのぼりが立てられ、仮小屋で神札の領布、駄菓子やラムネ、名物のトコロテンなどの店がでて、掛け小屋の舞台で芝居やにわかなどが上演された。境内にはむしろを敷き、持ち寄ったご馳走をひろげ酒を酌みかわした。

出典:久保田町史 p.573〜p.574