鍾馗大臣

鍾馗大臣

■所在地佐賀市三瀬村
■登録ID1282

半纏に股引の服装をして、しめ縄(注連)の帯を腰に結び、額にはしめ縄の鉢巻をし、竹割を右手に持って、各家庭の表戸を叩き「裏も表も悪魔退散、厄払いの鍾馗大臣」と、大声に唱えながら餅を貰って歩くのである。
 鍾馗大臣が疫病神をはらう神であることは、中国から伝わったものである。
各家庭の無病息災を祈ってまわった風俗で、前記の五穀豊穣を祈った野狐使いと同様、素朴な庶民の祈りから生まれた風習であろう。これも現在では見られなくなった。

出典:三瀬村史p634